以前、「経営はすべて理論だ」という方がいらっしゃいました。

何だか納得いくような、いかないような、釈然としない気持ちになったことがあります。

 

経営と一言で言っても、とても幅広いものです。

その中でも、感性が必要な場面と、理論が必要な場面の両方がある方が

自然であると思います。

マーケティングを考えたとき、市場規模や契約率など、数値で分析した方が良いものがあります。

また、AであればB、BであればC、というようなロジカルな思考も大切です。

 

数値を分析し、理論が成り立つことはビジネスではとても重要です。

むしろ、理論が成り立っていないことには、ビジネスは成立しません。

 

では、理論だけで成り立つか、というとそうでもありません。

そもそも、机上の空論だけで経営はできません。

 

理論を詰め込んだところで、「分かる」と「できる」は異なるものです。

車の運転も、教習本を読むより実際運転した方が、はるかに理解できるでしょう。

 

すなわち、経営には感性が必要です。

まして、これからの時代の経営は、「感性」に重きを置く必要があるように思えてなりません。

 

これからの時代は、膨大なビッグデータをAIやロボットが、人間よりはるかに正確に処理します。

勘違いや体調によって左右する人間よりもAIやロボットの方が正確に膨大なデータを処理するでしょう。

 

私たちが、AIやロボットに対し、圧倒的に勝るもの、それが「感性」です。

「感性」の処理は、AIやロボットよりも圧倒的に人間にとって優位なものです。

 

心地良さ、共感、感動、幸せ、苦悩、子育て、恋愛、遊び、楽しさ・・・

など、挙げるとキリがないですが、人間には理屈ではない部分が多いものです。

 

AIやロボットの時代でも、人間自体が居なくなるわけではありません。

人間の価値になるものが売れるものです。

 

人間は、ある意味、非合理的な部分を持っています。

必ずしも合理的な判断をしない場合があるのです。

 

好きな人なのに告白しなかったり、

言いたいことを我慢したり、

あえてしんどいことをしたり（トレーニングや修行など）

 

これらは、人間臭い一面のように思います。

 

私たちは、AIやロボットの時代だからこそ、

より人間らしく生きることに関心を持ち、また人間らしさを感じることに

価値を見出していくのでしょう。

 

その、人間の非合理的な部分を読む力が、経営には求められているような気がします。

 

 

 

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