【講座】「人生の答え」と「経営の答え」
2019.9.22
先日、とある方のご相談に乗っていたときに、
「人生の答えって、いつ分かるのですか?」
という質問を頂きました。
このご相談者は、とても素直な方で、決して過ったことは言えないと思い
一瞬、頭がフル回転しました。
しかし、考えたところで自分の中に「人生の答え」などありませんでした。
「人生の答え」って一体なんなのでしょう?
このような問いに対して、世の中には様々な理論が存在するのでしょう。
様々な理論があって、けっして一つの真実があるわけではないように思えます。
「人生の答え」って、分からないから奥深いのだと思うのです。
分からないから、人には好奇心があり、学びたいという欲が有り、
死ぬまでに学び終えることが出来ないような寿命の時間が設定されているように思えてなりません。
なにか新しい学びがあるたびに、人生の意味が深まっていくのだろうし、
新しい出会いによっても、使命や役割が大きく成長していくのでしょう。
生きる途中に、「人生の答え」と呼べるものを信じても良いでしょう。
でも、新たな出会いにより、その答えは変化するでしょう。
これは、経営にも当てはまることだと思います。
経営に「答え」はないでしょう。
多くを学び知ることで、経営理念も解釈が変わり、時には変化するでしょう。
場合によっては、事業自体が変化が起こるでしょう。
人生も経営も、「答え」を探すことは、ある意味究極の「目的」なのかもしれません。
ですが、「答え」を固定化し、変化しないことは、むしろ危険かもしれません。
モノづくりの世界でも、常識は時代と共に変化します。
昔の機械は、あらゆる複数の機構物を、動力源となるモーター一つでカム等を使いタイミングを変化させ、機械を動かすことが主流でした。
しかし、現代の世の中では、モーターなどのアクチュエーター類が安価で普及し、各機構物にそれぞれにモーターが取り付くような構造になりつつあります。
機械は、新しい技術が生まれるたびに常識が変化します。
新しい技術を速やかに学び導入できるような機動力が必要です。
「答え」は不変のものではありません。
時代の変化によっても正義は変化します。
人の出会いやご縁でも正義は変化します。
自分が正しいと思うことを信じ、本当に正しいのかを問い続けることは、「学び」というのでしょう。