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【講座】差別化の必要性
2019.6.5

商品や企業、または事業の生き残り戦略において、

他のものとの差別化は大切なポイントの一つでしょう。

 

しかし、時代の流れとともに差別化の方法にも影響を与えているようです。

 

インターネットが普及する以前は、「特許」的な戦略、すなわち製品の技術力や

「意匠」的な戦略、すなわち個性的なデザインなど、アイデア、発想力を具現化したものが

差別化の中で最強のアイテムだったように思います。

 

しかし、現代のSNSやインターネットによる情報社会においては

この技術力やデザインなどによる差別化は単純にはいかないのです。

 

特許による差別化は、現在でももちろん重要な戦略の一つではありますが、過去にあったような

”アイデアで一儲け”的な発想は難しい時代です。

 

特許を取得するには、特許になる前に一定期間、その内容について「公開」する期間が必要です。

これは既存の技術でないことを公の場で開示することで大衆に確認してもらう手続きです。

異議のある場合、この段階で申し立てをします。

 

この「公開」の時期にはWEB上に、その独自の技術内容と、用途やニーズ、すなわちマーケットの情報が

記載され全世界に公開されるわけです。

 

この段階で何が起こるかというと、一つは特許技術の模倣です。

もちろん全く同じ内容で模倣すれば権利の侵害となりますが、例えば

ハイブリッドカーなどはどうでしょう。

 

ハイブリッドカーの技術は各社様々な特許を持っていますが、ユーザー側からすると

私の主観的な感性ですが、どこのメーカーのものでも遜色ない差のない製品だと思います。

せいぜい燃費やパワーの差で区別するぐらいではないでしょうか?

決してどのような技術なのかは、ユーザーには関心がない領域であるケースが多いのでは

ないでしょうか?

 

「技術」や「デザイン」という要素は、製品作りや商品作りにとっては最も重要な要素です。

しかし、それらは社会に貢献するための一つの手段に過ぎません。

 

たとえば、AMAZONやホームセンター、専門的なメーカーでいうとキーエンスなど

これらの企業は、他社に真似のできない技術やデザインで社会に貢献している訳ではありません。

AMAZONは圧倒的な「流通力」

ホームセンターは圧倒的な「リアル在庫」

キーエンスは圧倒的な「営業マーケティング力」

が最強の武器ように思います。

 

優れた「技術」や「デザイン」の差別化が悪いわけではありません。

成功すれば、とても華やかな素晴らしい戦略です。

 

しかし、この情報社会において最も模倣されやすいものとも言えるのでは

ないでしょうか?

その証拠に、第三国に模倣されている要素はこの部分でしょう。

 

では、これからの戦略はどうするべきなのでしょう?

 

「技術」、「デザイン」による差別化はもとより、

それよりも「文化」、「理念」、「感性」が、差別化のキーワードの時代かもしれません。

 

これらは、模倣できそうで模倣できない要素です。

 

日本と中国では同じような商品があっても、文化は全く異なります。

 

同じ商品を販売しても、その企業の理念(価値観)は現れてしまいます。

例えば、同じようなメニューの飲食店でもお店の雰囲気は違いますよね。

 

センスや感性も同じく、芸能、美術などに代表される業界も、

一見模倣できそうで模倣できない分野ではないでしょうか。

 

私たちTKNも、技術の追求はデザインの追及が第一優先なのではなく

大きな視野で、社会やお客様にどのようにしてお役に立てるのかを追求しています。

 

もしかすると、ある状況においてはハイテクではなくノーテクが必要かもしれませんし、

もしかすると世界一のものでなくても、目の前の人に役に立てるかもしれません。

 

人も企業も、きっと誰かの役に立てる唯一無二の存在なのです。

私たちTKNがどのようにお客様や社会にお役に立てるのか、まだまだ知らない事が多いのでしょう。

 

ぜひ機械やモノづくりにおいて、お困りごとがあればお気軽にTKNまでお問い合わせください。

 

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