新着情報

【講座】失敗しました
2019.9.28

かれこれ17年ほど前のできごとです。

当時、父と経営していた会社が破綻し、サラリーマンの道を歩んでいた頃でした。

 

大阪を離れ、愛知県一宮市にあるロボットを開発するベンチャー企業に入社し、

ロボットの開発者として勤務し、1年が経った頃でした。

 

超がつくぐらいのブラック企業でしたが、

破綻した会社の経営するよりはるかに楽な気持ちで仕事をしていたのが幸いしてか

大きなプロジェクトを任されました。

 

当時、世界最大となるロボットの開発プロジェクトリーダーを任されたのでした。

経験が未熟な中、連日深夜まで開発していました。

 

僕だけでなく、プロジェクトの開発メンバーは連日、朝9時から深夜12時ぐらいまで働き

土日も返上でハードワークをこなしていたのでした。

 

そうして急ピッチで開発を進め、6か月ほど経った頃、ようやくロボットが組み上がり、

いよいよ、ロボットが動き出す日がやってきました。

 

社員一同の熱い視線が集まる中、プログラマーが

「スイッチオン!」

「・・・」

しかし、ロボットはピクリとも動かなかったのでした。

みんなが慌てだし、原因を探し出しました。

 

10人以上のメンバー全員が徹夜し調査した結果、

重大な設計ミスが見つかったのです。

 

要するに、僕のミスだったのです。

頭がパニックになり、逃げだしたくなる気持ちやら、何かの間違いではないかと他の原因を探したり、

どうしていいやら、真っ白になっていました。

 

はっと我に返った時には、周りのメンバーが懸命に対応策を考えたり、情報収集に走り回っていました。

その光景を目にしたとき、思わず泣いていました。

情けないやら、感動するやら様々な感情がこみあげてしまいました。

 

ブラックな企業ではあったものの、メンバーに恵まれていたと思います。

誰もお互いに責めることなく、当然、原因の発明者の僕を責めることなく、

一致団結し状況改善に動いていたのです。

 

自分が致命的な失敗をし、万事休すと思われたのですが、

周りの全員に助けられ、数週間後、対策を終えたロボットは無事に動いたのでした。

 

トラブルを起こした個人を責めるよりも、改善することが重要なんだと、

未熟な自分が体感し学んだ出来事でした。

 

この手の問題の場合、個人の責任を責めても問題は解決しません。

 

今どうするのか?(応急処置)

なぜ起こったのか?(原因追及)

起こったものをどうするのか?(恒久対策)

次回に同じ問題が発生しないようにするにはどうするのか?(再発防止)

もしまた起こったらどうするのか?(対応方法)

 

少なくとも、こんな5つの項目を決め、記録に残していく必要があります。

個人の責任より、問題が起こさない仕組みづくりが大切なのです。

 

【機械・設備の設計製作、商品開発、新規事業開発、社内研修のご相談は】

モノづくりの機会屋TKNまで
お問い合わせください。

株式会社TKN
https://tkn.jp.net

新着情報一覧に戻る