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【講座】共同事業の失敗
2019.10.6

起業するときや事業を進めていく中で、

一度はジョイントベンチャーやコラボレーションといった

共同事業を行うことがあるかもしれません。

 

しかし、多くの共同事業は破綻します。

今回は、その理由について考察します。

 

かくいう自分も、幾度となく共同事業で失敗してきました。

 

起業した当初、7人の起業家メンバーとともに200人ほどの来場者を募った有料のイベントがありました。

当時、自分はリーダーとしてそのグループと共に活動していましたが、リーダーというのは形だけで、

元々、そのグループ内のリーダー的立場ではありませんでした。

 

私は全くリーダーシップを発揮できず、フラットな関係づくりを大切にし、7人が平等な立場で活動しました。

結果的に、イベント自体は表向き成功し、好評をいただきました。

 

しかし、内情はというとメンバー同士意見がぶつかり、険悪なムードになっていたのです。

イベントという一つのアウトプットを行うため、何かの決断を下すたびに、メンバーは不満を抱えるようになりました。

そしてイベント終了後、仲の良かった7人のメンバーは、ドラゴンボールのように四方八方に散らばってしまいました。

 

このとき共同事業として典型的な失敗だと、身をもって学びました。

 

うまくいかなかったポイントは色々あるのですが、今回取り上げるのは

【リーダーシップの欠如】

です。

 

ここで言う、リーダーシップとは意見の「まとめ役」ということだけでなく、責任者という意味です。

このような場面のとき、意見だけを言うことは簡単だったりします。

 

しかし、その意見に対する責任を取れるか?

というと、失敗する共同事業の場合、責任を取らない人が多いものです。

 

責任とは、経済的責任のことです。

少なからず、費用が掛かり、収益のある事業です。

 

失敗したときに発生すると思われる経済的な損害に対して、その責任者と呼ばれる人が責任を負うのか?

ということです。

 

失敗する共同事業の場合、責任者がこの責任を負っていないケースがみられます。

意見を発するだけで、それによるリスクは分担しようとするケースです。

 

ここで、共同事業という名目で責任を平等に分担してしまうと、統率することが難しくなります。

 

会社でいうところの、株主またはオーナーのことですね。

株式の保有割合が複数平等に分担されると、公平性が確保される反面、意思決定する能力が下がりがちです。

 

時と場合によりますが、スタートアップや新規事業の立ち上げは、

リーダーシップを発揮する責任者と

経済的な責任をとる責任者は

同一であることが望ましいでしょう。

 

この時期の事業では、必ずと言っていいほど、オーナーの意見が圧倒的な強さを持つものです。

 

自分が行った、7人による共同事業の失敗は、

このオーナーが7人いて、平等な力を持っていたのが原因です。

 

7人の起業家、すなわち経営者の集まりです。

それぞれが経営理念を持ち、活動する方々です。

当然、7人の理念が一つになるのは至難の業なのです。

 

このような事業を成功させるには、

責任者がグループ内で意思統一を図り、リーダーシップを発揮することと、

責任者自身が、その事業に出資し、それによる経済的責任を負うことです。

 

責任と権限は、イコールになるのが自然の摂理なのです。

 

 

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